2010年05月20日

一つ状況が変わると・・・

第3木曜日の今日。毎月たこの木通信の発行作業日。
早朝から版下仕上げの作業をしていると1本の電話が・・・
「昨日の夕方に印刷機が壊れて、業者に修理の手配をしましたが、いつ直るかわかりません」といつも利用しているボランティアセンターからの連絡でした。

ギョエ〜!!!!!!
どうすんのよ〜!!!!!

第3木曜日は近くの公民館も休館日で使えない。
ならば・・・

実は、印刷機自体の手配はそれなりにできる。多摩やってきてから30年近く経つ私の頭の中にはいろんな情報が詰まっている。

ギョエ〜と叫んだのは、たこの木通信を手伝いに来てくれる人たちのこと。

多くの人は、いつも来てくれる人に電話やメールでお知らせすれば良い。
突然やってきた人に対しては、ボラセンから電話をもらえれば対応できる。

しかし・・・・

作業を手伝いに来てくれる人たちの多くが知的当事者。

まずは、場所が変った事をどのように伝えようか?
伝えたところで、どのように来てもらえるか?
こちらで何らかの手配をするか?
利用しているガイヘル派遣事業所に伝え、今日のヘルパーさんにやり取りしてもらおうか?
と言う事が生まれる。

そして、
場所が変わることで本人たちはどんな状態になるか?
落ち着かなくなる人もいるかもしれない。
混乱して作業ができなくなる人がいるかもしれない。
それらは、彼らの責任ではないがどのような展開になるか分からないので様々な事を想定する。
例えば、昼食はどうしようか?(食べてから来るか?こちらに来て食べるか?)等。

又、慣れない場所だからトイレの事やタバコを吸いに行く場所や途中で帰りたくなったときの対応なども考える。

その上で、作業開始時間が遅れているので、どのように段取りすればスムーズに作業が進むかも考える。

私自身も慣れない機会に戸惑う。当事者の皆さんもいつもと違う場所に、座る位置にも悩む。
いつもはサクサク作業をしてくれる当事者も、「こっちの作業がいい」と突然言い出し、こちらが立てた段取りを無視。
作業所の指導員なら、「あなたの仕事はこれです」等といえるのだろうが、皆さんボランティアで手伝いに来てもらっている訳で、とりあえず「こうして欲しい・あ〜して欲しい」と頼みはするが、断わられれば断わられないよう段取りを組みなおす。

そんなことを頭に描きつつ印刷や紙折作業をしていると、私の方がミスる。
ページを間違えたり、裏表で上下が逆になったり、折り方が反対だったり。
あれこれ頭の中で段取りしていると、突然質問してくる当事者に答え、それを見た当事者が「忙しくやってるんだからやめときな!」といわれのない静止をかける当事者に、「そんな事はないよ」とやり取りする。

電話を受けた時の「ギョエ〜」はそんな状況になるだろうと言う想定もあり、まったくその通りの状況。
そう解っているのに、実際の現場で私の頭は大混乱。

さらに、場所が変わったことでいつも参加の人がこなかったりして、今日に限って人手が少ない。

作業が遅れる。会場の閉館時間が迫る中で、一人あせる私。
周りは意に介せずマイペース。

それでも、何とかなるもので、5時過ぎには終了。
いつもの郵便局はもうしまっているが、会場の近くに本局があるのでこちらは夜まで開いている。
一部の人は先にファミレスへ
数人は郵便局へ

そして、
郵便局でも「低料三種でお願いします」と職員に言うとアタフタする。
なぜなら、わが町の郵便局管内で低料三種郵便を利用しているのはたこの木クラブだけ。
いつも差し出す郵便局は、毎月の事なのでそれなりに慣れているが、本局と言えども取り扱った事がない人たちは、3人ほどの職員が集まりあれやこれやと相談する。
こちらでもアタフタ。
「人間誰しも、突然の対応にはアタフタするのだ」と妙に冷静になれた私でした。

そんなこんなと、最近16時ごろにはのんびりとお茶にしていたのに、今日は形ばかりのファミレスへ。
腰を落ち着けるまもなく「もう帰る」コール。
ふぅ〜〜疲れる一日でした。

そして今想う事は、
知的/自閉の当事者たちは、毎日こんな状態がつづいているのだろうなぁ〜と言うこと。

今日の話で言えば、単に場所が変わっただけなのにすべてにおいて段取りを組みなおさなければならないと言う事。そして、組み直すには様々な想定と様々な実際とがあって、刻々と変わる予期せぬ状況に対応を迫られると言う事。

私は、それでも「どうしようか?」と周囲に相談できるけど、彼らの多くはその相談もできず、ひたすら自らで解決しようとする。本当に大変な世界で生きているのだろうなぁ〜と想像する。

そんなこんなの通信発行作業風景でした。 

posted by 岩ちゃん at 20:37| 東京 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 当事者の不思議 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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