2010年05月24日

悪い事=悪い人

発達障がいの当事者が、
「僕は悪い人のままで良い」と言う意味深な事を語りだした。

私「悪い人のままだと世の中の人と一緒にやっていく事ができないのでは?」
彼「だって、もっと悪い人がいるんだから僕も悪い人で良いんです」

突然の話に私は彼の言いたい事がよく解らなかった。
でもよくよく話を聞いて行くと・・・、

彼は、自分のやることなす事のすべてが否定されてきた。
その中には、私だって否定したくなる事があるが決してすべてを否定するものではないと思う。
しかし、彼はすべて否定されるなら「僕は悪い人のままで良い」と言う結論を導き出し、周囲が自分の事を「悪い人」とするなら、「もっと(自分より)悪い人がいる」という「自分より悪い人」を見つけることで自分自身を肯定しようとしているように思いました。

そんな彼に対し、
@「悪い事と悪い人とは違う」
A「あなたも悪い事は悪い事だけど、悪いことをするあなたは悪い人ではない」
B「あなたの事を悪い人として付き合おうとしない人は確かにたくさんいるけど、私も同じようにあなたを悪い人だと思っていたら、あなたとは会わない。でも会っていると言う事は悪い人ではない」
C「あなたと会いたいし、あなたがやった悪い事が何なのかを一緒に考えるために会っている」
D「あなたが言うもっと悪い人も、悪い事をやったのかもしれないが悪い人ではない」「その事をその人と考えたいと思えば会いに行く」
と言う話をした。

そして、改めて
@「あなたは悪い人ではない」
A「あなたにとって悪い事=悪い人と言うのはよく分かるが、決して悪い事ばかりしている人ではない」
A「なので、悪い事は何が悪かったかを考える」
B「他の人も悪い人ではなく、悪い事をした人」
C「他の人とではなく、あなたと一緒に悪かった事を考えたい。考えて欲しい」

そんな話としてまとめました。

彼に言い聞かせるようで、実は自分自身に言い聞かせているような気持ちになりとても切ない思いがしました。

彼に限らず、発達障がいを持つ人たちの言葉や行動は、周囲から理解されずやる事なす事が否定される。確かに社会生活上成り立たない行動もあるのですが、そればかりではなくほんの些細な行動であっても周囲と違うことで否定され続け人生を歩んでいると思うと、彼が「悪い事=悪い人」となってしまうのも納得がいきます。

そして、そのような目で見ている私自身がそこに存在し、私が持つ世界を一方的に彼に押し付けている事を思わされました。
posted by 岩ちゃん at 10:19| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 当事者の不思議 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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