2013年09月02日

「今日は何を食べる?」の中に知的当事者の自己選択・自己決定・自己実現の諸課題があったりする

自立し生活している当事者たちの介助。毎日頭を悩ませるのが食事の件。
毎日のことである一方で、食事を用意するのは介助者と言うところで、あれこれ頭をめぐらす。

例えば、
我が家の食事においては、今日のメニューは何にしようか?
と頭を悩ませることはしばしばある。
まったくメニューが思い浮かばないと言うときもある。
それでも、最後は何かを作って食べている。
大概は、「メニューに困ったときのお決まりメニュー」だったりする。

子どもたちと一緒に住んでいた時は、
子どもに「何食べたい?」と聞いて作ることもある。
「何食べたい?」と聞いても食材がないから「却下!」と言ったり、
「だったら足りない食材買ってきて!」とやり取りしたりもする。

「昨日は魚だったから今日は肉にしよう」と決めたり
「こってりとしたものが良い」「あっさりしたものが良い」と体と相談して決めることもある。

子どもたちが家を出て行き彼女と二人っきりになると、
家で食事を作る回数は減った。
私自身家に帰る時間が不規則なので、
「今日は、それぞれに済ませよう」と言う機会が増えた。

「たまには外で食事をしよう」と言うこともある。
食事が用意されていたのに、急用が入りその日のうちに食べられなかったら、次の日に食べると言うこともある。

我が家の「今日は何を食べる?」状況をあれこれ考えると、
そこには自己選択と自己決定と自己実現が現れる。

「これを食べる」とその時その時決定しているようだけど、
料理メニューはしれているので、選択肢はある程度限られてくる。
使ったことのない食材は冷蔵庫の中には入っていない。

食材の中から今日のメニューを決定することになるのだけど、
いざ料理を作り始めてみると欠かせない食材がなく、途中でメニューを変更することもある。
逆に、ひとっ走り近所のお店に買い足しに行くこともあったりする。

以前、他人の家に招待されたときに食べた料理を作ってみようと決め、
食材等をそろえたとしても、作るだけの腕がないとまったく別物の料理になったりする。

そんなことを振り返りつつ、
では、一人暮らしをしている重度知的当事者の場合にはどうだろうか?

彼らは料理をしない。
メニューも自らが指示することはない。
支持することがあっても、限られたメニューばかりでさすがに栄養状態が気になる。
なので、こちらが決めて作ることになる。

でも、そのメニューでよいのだろうか?と悩む。
昨日のメニューを参考に今日のメニューを考えるも、
本人は、昨日食べたものをもう一度食べたいと思うこともあろう。
でも出来上がったものは、違う介助者が作るのでまったく別の味だったりする。

カレーライスなら大量に作り2日ぐらいかけて食べることもあろう。
3日大丈夫と言う人もいるかも。
でも、冷凍にしておいて別のメニューにすることも可能。
介助者は、残り物で済ませると言う判断すれば3日カレーライス。と言うこともあろう。

それで本人が満足ならば良いのだが、
同じものは嫌だと思っても、出てくるものはカレーライス。

逆に、違うものを作ってみたら、カレーライスが食べたかったのにと想い、
新しく作ったものに手をつけないと言うこともある。

手をつけない理由が、明らかなら良いが、
その理由がわからずに介助者は戸惑う。

何が食べれるか?
何を食べようとするのか?
何を食べるのか?

意思決定と意思の表明に困難さを抱える当事者たち。

介助者として、
まったく意識せずにいるのはおかしいと思う。
しかし、
意識しすぎると何もできなくなってしまう。
それでも、
何かを食さなければ生きていけない。
だからと言って、
「出されたもののみを食べろ」とはいえない。

様々な事柄が組み合わさって食事は完成する。

でも、その中には様々な課題があり、
たぶん日々それらの折り合いを見出しつつ積み重ねているのだろうと思う。

そして、
それは、
食事に限らず様々な場面において
当事者の自己選択・自己決定・自己実現の支援と言うものが何かを考えるきっかけと取り組み方を教えてくれるように思う。


posted by 岩ちゃん at 10:09| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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